脈拍とは
脈拍とは、心臓が拍動した回数のことで1分間の回数で測定します。簡単に10秒や30秒で測定し、1分間での回数を計算する場合もあります。心電図から計測する方法や触診から計測する方法などがあります。一般的に、成人の安静時の脈拍は、1分間に約60~100回といわれており、60回以下を徐脈、100回以上を頻脈といいますが、脈拍は個人差が大きく、年齢や体温、運動時などで変化します。また、測定する際には脈拍のリズムや大きさなども観察していきます。リハビリテーションを行う上では運動強度といって、脈拍数で運動の負荷量を調整していきます。
不整脈とは
脈拍のリズムが不規則であったり、脈が時々飛んだりすることを不整脈といいます。症状がある方はもちろんですが、自覚症状がない場合もありますので、気になる方は医療機関に相談してみてください。
末梢動脈の触診部位
脈拍の測定や不整脈の有無には心電図から測定することもできますが、脈を触診して回数やリズムのチェックすることができます。触診できる動脈は大きく10箇所あります。
①浅側頭動脈:外耳礼の前方
②総頸動脈:頸部の前外側
③上腕動脈:上腕前面の尺側部
④橈骨動脈:前腕掌側面の外側遠位部
⑤尺骨動脈:前腕掌側面の内側遠位部
⑥腋窩動脈:腋窩
⑦大腿動脈:大腿三角内
⑧膝窩動脈:膝の裏
⑨足背動脈:長母指伸筋と長指伸筋腱の聞
⑩後脛骨動脈:内果の後方
簡単なチェック箇所でいえば、橈骨動脈になります。
安静時に人差し指、中指、薬指を反対の手首に当てて、60秒間で何回脈をうつか、リズムが一定かどうかをチェックします。リズムが一定でない場合は、不整脈の可能性があります。しかし、一概に病気を疑うことができないため、他の症状(めまいやだるさ、動悸、息切れ、胸の痛みなど)があれば、医療機関の受診をお勧めします。